眼瞼下垂症手術(挙筋前転法)

  • 施術時間 1〜2時間
  • 麻酔 局所麻酔
  • ダウンタイム 翌日からデスクワーク可能 はれ・むくみ

このような方におすすめ

  • 中等度〜重度の眼瞼下垂と診断されたことがある
  • まぶたが開けにくく物が見づらい
  • 目をパッチリさせたい
  • 上まぶたのくぼみがある
  • 1回の施術でずっと続く効果持続が欲しい
イメージ図

施術内容

眼瞼下垂とは、まぶたを開ける筋肉(眼瞼挙筋)のゆるみや、皮膚のたるみなどによる影響でまぶたの開きが悪くなる状態をいいます。
ものを見るのはとても大切な機能であるため、眼瞼下垂が起きると無意識にからだは額の筋肉を使って眉毛ごとまぶたを持ち上げようとします。そのため、眼瞼下垂の初期には額にしわが増えたり、額の筋肉の緊張が高まることによる頭痛や肩こりなどの症状で気付かれることもあります。

眼瞼下垂

眼瞼下垂の治療にはいくつかの方法がありますが、その中でも挙筋短縮術は

  • 中等度~重度の眼瞼下垂
  • 眼瞼挙筋とゆるみとまぶたの皮膚のたるみの両方が原因となっている眼瞼下垂

など、比較的進行した状態を改善するための効果が強めの手術方法です。

眼瞼下垂はものを見るという大切な機能に障害を与えるため、挙筋前転法は健康保険での治療が認められています。
手術費用は片側の眼瞼下垂で1割負担の場合で約7,000円、3割負担なら約22,000円ほどになります。

施術の方法

眼瞼下垂

【麻酔】

局所麻酔だけでじゅうぶんに痛みをなくした状態で治療が可能です。ご希望の方には局所麻酔前に短時間効果を発揮するタイプの静脈麻酔を併用することができますが、まぶたの開き具合を左右で比較する必要があるため、必要時には静脈麻酔の程度を浅く調節させていただきます。

【手術】

二重まぶたの位置で、たるみの原因となっている皮膚を必要量切除します。
眼瞼挙筋がまぶたにつながる部位(挙筋腱膜)を短くして、まぶたの下の部分にある瞼板という部位に縫合糸でしっかりと固定します。左右差が出ないように、手術中に眼瞼挙筋の上げ具合を慎重に確認します。
皮膚は非吸収性の糸で縫合します。術後の縫合ラインは、二重まぶたと一致します。まぶたは、非常に傷跡がきれいになり目立ちにくい部位ですが、さらに二重まぶたのラインと一致するため、まぶたを広げてよく観察しない限りは、傷あとは誰にも分からなくなります。

【術後の保護】

じゅうぶんに止血されていることを確認後、創部を軟膏保護した状態で、ガーゼや眼帯は付けずに帰宅していただけます。手術当日はできるだけ安静に過ごしていただき、就寝時には眼軟膏とガーゼ保護をおこなっていただきます。

術前診察と治療法選択のポイント

  1. 眼瞼下垂の原因、程度、挙筋筋肉と皮膚のそれぞれの状態などを診察したうえで、挙筋前転法が適しているかをご相談いたします。軽度眼瞼下垂や皮膚性眼瞼下垂の場合は埋没挙上法や眉毛下切開も検討します。
  2. 眼瞼下垂が改善されると目の開き具合はもちろんですが、額の筋肉の緊張具合、眉毛の上がり具合、二重まぶたの幅なども変化し、顔の印象に影響を与えます。予想される変化をご説明したうえで、挙筋前転法が適しているかをご相談いたします。
  3. 術後のはれの期間を想定したうえで、手術のスケジュールをご相談いたします。

術後経過

出血、内出血 まぶたは血流がよく出血しやすい部位であるため、手術当日はできるだけ安静にすごしていただく必要があります。翌日以降出血することは稀ですので、優しく洗顔を開始していただいて構いません。内出血は通常1~2週間ほどで自然に吸収され消失していきます。
はれ、むくみ 程度の個人差はありますが、術後にまぶたのはれが起こります。そのため、手術後しばらくは左右のまぶたの開き具合や二重まぶたの状態、目の印象などを評価しにくい状態になります。はれが引くのは通常1~3ヶ月ほどかかります。印象の最終評価には6ヶ月ほどを見込みます。
印象の変化 眼瞼下垂が改善されると目の開き具合はもちろんですが、額の筋肉の緊張具合、眉毛の上がり具合、二重まぶたの幅なども変化します。

起こりうるリスク

感染
創部の感染の危険性は非常に低いですがゼロではありません。感染の兆候がある場合は、抗生剤治療などを検討する必要があります。
ドライアイ
術後数日は筋肉への影響やむくみのために目が閉じにくくなることがありますが、自然におさまります。あまりに大幅に眼瞼挙筋を挙上すると、目が閉じにくくドライアイが残りやすくなるため、無理のない治療計画にすることが大切です。
(片側手術の場合、)手術していない側のまぶたの開きの低下
片側の眼瞼下垂の場合、からだは無意識にまぶたを大きく開こうとするため、眼瞼下垂と反対側のまぶたは必要以上に大きく開いています。眼瞼下垂を治療すると自然な状態に戻るため、反対側のまぶたの開きが低下したように見えます。この現象をヘリング現象とよびます。反対側のまぶたにも潜在的な眼瞼下垂がある場合には、両側の手術をおすすめすることもあります。

料金

眼瞼下垂症手術(挙筋前転法) 中等度〜重度の眼瞼下垂に対して、まぶたを持ち上げる筋肉を挙上し、たるんだ皮膚を切除します。 保険適応
モニター募集│モニター料金で治療をご提供しております

FAQ

術後の痛みはどれくらい続きますか?
ほとんどの場合は術後の痛み止めで痛みを感じない程度良好にコントロールされます。痛みは通常1週間ほどで自然に落ち着きます。まぶたのゴロゴロする違和感が数日間生じることもあるため、術後に目薬もご使用いただきます。
仕事はいつから復帰できますか?
デスクワークは手術翌日から再開できます。体をよく動かすお仕事や運動は、術後1週間後から再開できます。はれ、むくみがひくには個人差で1〜3ヶ月ほどかかりますので、接客などのお仕事をされている方は治療スケジュールをご検討いただく必要があります。
洗顔はいつから可能ですか?
手術翌日から優しく洗顔を開始していただいて構いません。
シャワー浴はいつから可能ですか?
手術翌日からシャワー浴は可能です。あたたまりすぎなければ入浴も翌日から可能です。
お化粧はいつから可能ですか?
まぶたの周囲を避ければ当日からスキンケア、お化粧ともに可能です。抜糸翌日からはまぶたも含めて開始していただいて構いません。
眼科で軽度の眼瞼下垂と診断されましたが、挙筋前転法は有効でしょうか?
挙筋前転法は確かに眼瞼下垂に対して強い効果を発揮する治療法です。しかし加齢にともなう組織の変化を止めることはできませんので、長い将来で再び眼瞼下垂が進行する可能性は考えておく必要があります。からだにとって不必要におおがかりな治療にならないよう、眼瞼下垂の程度や原因を診察させていただき、他の手術方法の可能性も含めて検討いたします。